手仕事専科は、伝統食品を取扱っています。郡山にある宝来屋本店は、明治39年宝来屋糀店として創業しました。以来、100年以上にわたり伝承されている「糀製法」によって、甘酒を作り続けています。最近は、甘酒が随所で見かけるようになりました。スーパーマーケットは当然ですが、コンビニエンスや駅のキオスク等で紙缶タイプ、アルミ缶タイプです。
甘酒には酒粕で作った「酒粕甘酒」と米麹で作った「米麹甘酒(甘麹)」の2種類がありますが、発酵食品として手仕事専科がおすすめしているのは、後者の「米麹甘酒」です。ここでは米麹甘酒を「甘酒」として、宝来屋本店を紹介します。甘酒の材料はお米と糀と水。それぞれ甘くはないこの材料が、どうして甘い甘酒になるのでしょうか? それには糀の働きが大きく関わっています。糀にはアミラーゼとプロテアーゼという酵素が含まれており、甘酒が作られる過程でこの2つの酵素が活発に働きます。アミラーゼはお米のデンプンをブドウ糖に分解し、プロテアーゼはお米に含まれるタンパク質をアミノ酸に分解。こうして作り出されたブドウ糖には甘味が、アミノ酸には旨味があり、甘酒のコクのある甘味となっているのです。いわば、お米を栄養源とする糀の酵素の営みによって、甘酒の天然の美味しい甘味が生み出されているわけです。
特に、デンプンをブドウ糖に分解するアミラーゼが最も活発に働く温度帯は55度~60度。糀の酵素は70度以上になると失活してしまう事が多いため、甘酒作りの温度管理には注意が必要です。甘くて美味しい甘酒を作るには、より多くのブドウ糖が分解されるよう最適温度を保ち、酵素が働くようにすることがポイントです。糀から作る甘酒は、栄養価が違います。酒粕から作る甘酒とは、ブドウ糖や必須アミノ酸、食物繊維、オリゴ糖などを含み[飲む点滴]とも言われます。
酒粕甘酒は、甘未が足りないために人工的に甘味料を加えます。酒粕をお湯に溶かして砂糖を入れたものでアルコール分を含むことです。酒粕にもカスと呼ぶにはもったいないほどの栄養が含まれており、たんぱく質、食物繊維、有機酸、ビタミンB群のほか、発酵作用で生まれるペプチドやアミノ酸も含み、動脈硬化予防、便秘の改善、美肌などさまざまな健康効果も注目されています。しかし、私には、酒粕甘酒は、アルコール臭と砂糖の甘さが諄い(くどい)印象があります。スッキリとした甘さは、米糀甘酒には適いません。
米糀甘酒 |
ストレートあま酒 PET冬ラベル(8本入) ¥3,200 (350ml) 賞味期限 8カ月 ■商品コードFA-08003■ ▶注文(メール) |
米糀 |
米糀甘酒 |
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